連休を利用して寺田倉庫「WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)」に行ってきた。
「WHAT MUSEUM(ワットミュージアム)」の概要は下記の通り。

寺田倉庫が、倉庫会社らしい美術施設の在り方を模索し、辿り着いたのが、WHAT MUSEUM。
2016年より保管・展示を行ってきたWHAT MUSEUMの先駆けでもある、建築倉庫ミュージアムは、「建築倉庫」と名称を改め、同施設内で継続して建築模型の保管・建築に纏わる展覧会を開催。
建築倉庫 ARCHI-DEPOT
建築倉庫 ARCHI-DEPOTというスペースでは、さまざまな施設の建築模型が展示されている。館内の撮影はNGであるため、写真はないが600点以上の模型が保管されており、その一部が公開、展示されている。

有名な建築家の模型、複数回訪れたことのある商業施設の模型、とにかくクオリティの高い建築模型がたくさん。
一度にこんなに建築模型を観ることができる場所は他にはない。
模型をみて、その施設や建築の素晴らしさに気付くことができる。改めて建築家という職業は、素晴らしいなと、クールだなと感じる。
このような貴重な模型は、国内では保管スペースの不足により、これまで十分に保管されてこなかった背景があるらしい。
保管環境を整え、模型の価値をより多くの人々が享受できるよう「保管=展示」というカタチで観ることができるはほんとに素晴らしいではないか。
館内の建築模型はオンライン保管サービス「ARCHI-DEPOT ONLINE」によってデータベース化されている。そんなサービスも嬉しい。

奥中章人「Synesthesia ーアートで交わる五感ー」展
「WHAT」では、他にも定期的に展覧会、イベントを開催している。
美術家・奥中章人氏による体験的なバルーン状彫刻作品。
奥中氏は、「空気と水と光」を題材に巨大な作品を制作し、鑑賞者の感覚を揺さぶる体験を生み出す。


展示作品は、最大直径12メートルにもおよぶバルーン状のインスタレーション。
展示室いっぱいに膨らみ、さまざまな色に変化する。

バルーンの中。


バルーンの中には大きな水枕のようなものがある。腰掛けたり、横になって体感することができる。


水枕の上に横になると、フワフワと海に浮いているような感覚。キラキラと光る空間と相まって感じたことのない不思議な感覚になる。
空気と水と光という「形のない」ものを媒介に、人々の感覚を呼び起こすようだ。



また作品に落とし込むプロセスの一端も展示資料として観ることができる。手描きのスケッチから、CGシミュレーション。このようなプロセスも非常に興味深く鑑賞した。
T2 Collection「Collecting? Connecting?」展
もう一つ、同じ期間中に開催していた展示は、株式会社ブレインパッドの共同創業者であり、ビッグデータ・AI領域で活躍する高橋隆史氏が、約6年前から収集してきた現代アートのコレクション。

展覧会名はT2 Collection「Collecting? Connecting?」展。













高橋氏は、コレクションしていく中で、作家・コレクター・アート関係者とのコミュニティが生まれ、作品を集めることだけでなく、さまざまな人や価値観、思考とコネクトすることが喜びだと感じているそう。そして、総体として振り返るとそれら点と点の繋がりが、思いがけず星座のように意味を為すことがあるという。
確かに多くの作品を相対的に総体的に観ることで、自分自身の好みや作品の感じ方が変化したりする。
最近自分の中で現代アートが楽しくなってきたぞ。色んな現代アートを観に行きたいと思う連休だった。
コメント