グッドデザイン賞2022大賞決定。デザインは社会を映す鏡。

先日、公益財団法人日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞のグッドデザイン大賞が決定し、発表されました。

個人的には、以前ほど注目することはなくなりましたが、それでも世界に誇るべきデザインアワード。大賞、金賞、ベスト100はサラッとスクロールしてみます。

昔はビッグサイトで全ノミネート製品(昔は圧倒的にプロダクトが多かった)が並んで、展示設営&視察みたいなことが夏の風物詩だった、ような気もする。

目次

2022年は「交意と交響」

いまや日常となったコロナ禍での生活に役立つデザインが増えた一方で、様々な「隔たり」をなくすデザインが多かったことも印象的でした。「隔たり」は、区別や区分によって顕在化します。しかし、普段は意識していない潜在的な「隔たり」もあることに気付かされました。

https://www.g-mark.org/activity/2022/message.html

ダイバーシティとインクルージョンはセットとよく聞きます。多様で不明確な社会だからこそインクルーシブデザインが軸になるのは当たり前に考えられていると思います。

今年は、地域で子ども達の成長を支える活動 [まほうのだがしやチロル堂]が大賞です。

島根大学医学部附属病院総合診療医センターの総合診療医育成プロジェクト [しまね総合診療センター NEURAL GP network]や医療系Webサービス [夜間・休日に患者と医師をつなぐ「ファストドクター」]など、社会では当たり前になったリモート活動を取り入れた医療領域の取り組みも目に留まりました。

このブログでも記事にしたSONYのワイヤレスイヤホン LinkBudsも高評価。

 

多岐にわたるデザイン

昨今は、コミュニティづくり、取り組み、社会活動の受賞が非常に増えてきました。(グッドデザイン賞には、いつからか[Design of Community Development]というカテゴリーができているくらい。)

今回のチロル堂もそうですが、昔は普通にあったらしいご近所付き合い、町内活動、地域の繋がりが、今の時代にあったアイデアを付加し、新たな取り組みとして生まれいます。

多地域就学 [デュアルスクール]

地域再生のための活動 [BEPPU PROJECT]

2021年は遠隔就労・来店が可能な分身ロボットカフェ [遠隔勤務来店が可能な「分身ロボットカフェDAWN ver.β」と分身ロボットOriHime]

2018年は貧困問題解決に向けてのお寺の活動 [おてらおやつクラブ]

コミュニティデザインにカテゴライズされるのか。

いつかstudioL 山崎亮さんのセミナーや本を見聞きした時の感想・感動を、自分のためにも記事にしておきたいと思います。いつか。

それでもモノが好き

コミュニティづくり、社会活動、社会インフラ、都市計画などデザインが多岐にわたり、企業でも経営や事業戦略の一環としてデザインを取り入れるというのがスタンダードな考えになっています。

非常に良いこと、重要なことと思う一方で、僕は未だに10代の頃に感じたプロダクトデザインの衝撃やパワーや魅力を感じていて、、、

見た目の美しさやインパクト、手触り、操作性、提供のされ方、、、手で触れるモノこそが最も愛着や想いが生まれ、コト(経験価値とか)に繋がると考えているのは、ずっと変わっていないです。

またいつかゴリゴリのプロダクトデザインがグッドデザイン大賞を受賞する世の中になったら面白いなぁ。(そんな時は全然違う社会、世の中なんだろなぁ)

2010年のグッドデザイン大賞。Dysonエアマルチプライヤー。懐かしい。
2010年 SONYが本格的にミラーレス一眼を開発した時のワクワクは結構衝撃だった。特に、このNEX-5。

(.画像はGマークのサイトからお借りしました)

 

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この記事を書いた人

元インハウスのプロダクトデザイナー。三角屋根の小さなお家で、妻と息子とチワワと生活しています。

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