書籍「進化思考」で創造力を高める

数年前からデザイン思考とかデザインシンキングとか、いろんな話を聞きます。元々デザイナーが行っていた考え方を、非デザイナーでも再現できるようフレームワーク化したものです。

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『デザイン経営宣言』 

様々な企業でデザイン思考とかデザイン経営とか言われ、経済産業省、特許庁から2018年5月に『デザイン経営宣言』というのが発表されました。

2018年からの5年間を「デザイン経営」の普及の集中期間として定め、官⺠連携して「デザイン経営」の実践と浸透を推進する、としています。それによって、国内企業のデザインリテラシーの底上げが期待されています。具体的な効果としては、ブランド構築とイノベーション。

「デザイン経営」の具体的な取り組みの中に

デザイン手法による顧客の潜在ニーズの発見
観察手法の導入により、顧客の潜在ニーズを発見する。
アジャイル型開発プロセスの実施
観察・仮説構築・試作・再仮説構築の反復により、質とスピードの両取りを 行う。

とあります。これはデザイン思考でもある。

イノベーションか、問題解決か 

デザイン思考は、イノベーションを生むフレームワークと期待が大きいようです。デザイン経営宣言でも、狙える効果としてはブランド構築とイノベーションとしています。

確かにそうなのかも。

でも個人的には問題解決手法かなと思います。(問題解決にもイノベーションが必要なときもあるのかもしれませんが)

顧客視点による正しい課題抽出とそれに対するアイデア、試作を素早く行うことで、問題を解決していくこと。僕も学生時代、デザイン思考的な教育を受けたし、社会に出てからも多少はそれを実践してきました。それによって、顧客や開発側の問題が解決され、製品がアップデートされていきます。

しかし、製品を格段に進化させる、次の在るべき姿にするためには、デザイン思考では限界があるのかもしれません。

書籍「進化思考」 

そんなモヤモヤの中で、NOSIGNERの太刀川英輔氏が書かれた書籍「進化思考」を手に取りました。

最初の一文。なんか緊張する。

約500頁の書籍ですが、創造とは何かを明確に説明しており、太刀川氏の創造の探求心に感動します。そして再現が難しいと思っていた創造ということを体系化し、再現性を高めるフレームワークを紹介しています。

本の中の図や写真も伝わりやすくて、カッコいい。統一された世界観。

全部完璧に理解できたわけではないけれど、この本を辞書代わり、教科書かわりにして試してみようとおもいます。

この本の帯には、ビジネスデザイナーの濱口秀司氏も書評を書いています。

以前読んだ濱口秀司氏と予防医療の石川善樹氏(この二人、天才で秀才な気がする)の対談記事も面白かったです。こちらもイノベーションについて。ものすごくシンプルな考え方でイノベーションを生んできた話。興味ある方はぜひ。

https://hillslife.jp/learning/2018/01/09/new-perspective5/

 

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この記事を書いた人

元インハウスのプロダクトデザイナー。三角屋根の小さなお家で、妻と息子とチワワと生活しています。

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